西武 山川穂高・東京地検は不起訴に。そう簡単ではない復帰への壁をどう乗り越える!?

東京地検は8月29日、2022年11月に東京都内のホテルで知人女性に性的暴行をしたとして、強制性交の疑いで書類送検されていた埼玉西武ライオンズ・山川穂高(31)を“嫌疑不十分”で不起訴処分とした。地検は理由を明らかにしていない。警視庁の調べに対し山川選手は容疑を否認していた。

球団は「報道では確認していますが、事実関係は確認中です」としている。

注目点は以下のポイント

・被害者の女性の動向
女性が検察審査会への申し立てを行う場合、「起訴相当」か「不起訴不当」の議決が下れば、検察による再捜査が行われる。「起訴相当」議決なのに不起訴にし、検察審査会で再び「起訴相当」の議決が下れば、山川は強制起訴される。「不起訴不当」に対して検察が再び不起訴にすればそれで終了となる。
検察が不起訴にした場合も女性が民事訴訟を起こす可能性がある。

・球団の動向
西武グループは近年コンプライアンス順守を明確にしている。2020年4月には佐藤龍世・相内誠がコロナ禍の外出自粛期間中にゴルフのために外出。車を運転していた佐藤が道交法に違反で契約を解除された。今シーズン、チームは残り29試合となっているが山川は国内FA権の資格取得条件を満たすまであと17日となっている。順調に試合に出場すれば2024年の契約が山川が主導権を持ち契約を進められるはずではあったが大きく計画が狂ってしまった。

・選手会の動向
日本プロ野球選手会は山川穂高が不起訴処分となったことを受け、メディアやファン、球団に対して客観的事実に基づく慎重な対応をするよう求めた。 「選手寿命が限られているプロ野球選手にとっては1日1日が極めて貴重なものです。本件選手が再びグラウンドでプレーできるよう、静かに見守りいただきますようお願いいたします」と復帰に向けて寛大な処置を求めた。

これらの流れを受け、やはりまず埼玉西武ライオンズ球団がどう対応するかが最も注目される。スポーツニッポンでは「何らかの処分が下されると見られるが、厳罰処分は難しくシーズン終盤にも復帰できる可能性は出てきた。」(8/30)と報道しているが、山川の復帰はこれだけではそう簡単ではないと筆者はみる。野球とは少々離れてはしまうが西武はセブン&アイ売却決議に反対し、30年ぶりのストライキ実施とこちらでも何かと注目を集めている。

山川がこのままシーズン終盤に復帰すれば山川本人のみならず、西武球団もバッシングを受けることは間違いない。これは山川個人が何をしたかというだけでなく、西武球団もこの点に関して会見を行っておらず、ある意味問題を曖昧にして放置し続けてているからだ。これは北海道日本ハムが中田翔を放出そして巨人が獲得した例の問題(問題を曖昧にし蓋をした状況も)に似ているが、この問題はコンプライアンスが重視される昨今、球団にマイナスのイメージを与える可能性はそれ以上に大きい。このような逆風を受けながらも山川を獲得し使いたいという球団が果たして出てくるのか。山川獲得をメリットにした球団運営ができるチームが果たしてあるのか。今女性が検察審査会へ申し立てを行った場合、民事訴訟を行った場合も山川を守り、球団のイメージを悪くさせない戦略を考え実施することができるのか。状況はまだまだそう簡単には動かないと予想する。#戦力外通告

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